グローバル視点でのDEI : 英国商工会議所での学び
先日、英国商工会議所のDiversity, Equity & Inclusion (DEI ) Working Groupのメンバーとして、セッションに参加する機会をいただきました。
セッションを通じて改めて感じたのは、『UK(英国)では』『日本では』というような限定的な視点にとらわれることなく、『Global(グローバル)』な観点に基づく幅広い議論が展開され、各国・地域固有の課題を超えた普遍的なテーマについて、深く考えることができました。
日本でのDEIの議論では、日本社会が直面するジェンダー課題が中心的な位置を占めることが多い印象がありますが、本セッションでは、ジェンダーも数ある課題の一つとして位置づけられ、その他にも多岐にわたるトピックが活発に議論されていきます。
参加メンバー全員が、自分に直接関係のない課題に対しても積極的に議論に参加し、活発な意見交換を行なっていたのは、非常に素晴らしいことだと思います。
それは、参加メンバーの文化的背景の違いもあるかもしれませんが、セッション内で心理的安全性がしっかりと確保されていることも大きな要因であり、その重要性を実感します。
セッション終了後、あるメンバーから、英国が現在も直面している階級社会の名残を含む「Social Mobility(社会的流動性)」の課題について、同様な問題が日本社会にもあるかという質問を受けました。
私は少し考えた後、「日本においては、Educational Background(学歴)が、現在もSocial Mobility に関連する課題の一つではないかと思う」と個人的な意見を伝えましたが、その後この質問について深く考えてみると、日本社会においても「Social Mobility」の課題はやはり存在していることを、言語化された形で気づきを得られました。
目に見える「階級」という形ではないものの、学歴以外にも様々な形でこの課題が存在しているのではないか。自分自身の経験や周囲の状況を振り返りながら、そのような考察を深めていくことになりました。
DEIの課題においては、多様な視点からの議論が非常に大切だと、改めて感じます。
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